人体と地球の秘密 ~ コウモリの進化
コウモリは飛ぶことに適応した唯一の哺乳類です。最古のコウモリの化石は、ここで紹介したメッセルで発見されたもので、約5000万年前のものです。化石に残された皮膚の印象などから見る限り、飛行のための皮膜や、大きな耳など、すでにその時点で現在のコウモリとほとんど変わらない形態を持ち、昆虫食であったことなど、ほとんど完成された姿を持っていたと考えられます。恐竜や多くの爬虫類が絶滅したのが6500万年前であり、その時点では哺乳類はこれほど特殊化した進化はしていなかったとすると、わずか1500万年ほどで、飛行生活に適応したコウモリの完成形が現れているわけで、驚異的な進化スピードであると言わざるを得ません。メッセルのコウモリの化石は、適応放散の速度を考える上で非常に重要な証拠となっています。